2013/12/23

2013 CANYON Ultimate CF SLX 8.0

最近チラホラと見かけるキャニオン
かなり初期から部活の先輩がMTBを持っていたのですが、
今回インプレを書くのは後輩の愛車です。

モデルネームはUltimate CF SLX 8.0。な…長い…。
アルティメット シーエフ エスエルエックス はってんぜろ。

無駄に何回も口に出してみたくなる長さです。

CFはカーボンファイバーの略でしょうか?
SLXは多分「軽い」って意味です。

パパっと情報を纏めてみると
・フレーム重量790g(サイズ不明)
・完成車重量6.55kg(キシエリ装備)

流石に軽いです。時代を感じます。

キシエリ装備で7kg切るとか一昔前は全く考えられないコトでした。

僕が自転車を始めた時は1000gを切る事が軽量フレームの必然でした。最近は800gを切っていても軽量フレームを名乗り辛いように感じます。880gのスコットCR1チームイシューにウホウホ言っていたのは遠い昔のことです。(この記事を書いている時に調べたんですが、2005年の話なんですね…。8年前…。)

(久しぶりにサウニエルデュバルの自転車を見ましたが、未だに変態度合いは色褪せませんねwww)


最初からオーナーに聞いていた通り、乗り味は非常にマイルドでした。20km/hくらいからビュンビュンとしなって加速していくフレームです。これはヒルクライムで強力な武器足り得ます。キャノンデールのスーパーシックスをもう一段上質にした乗り味です。個人的にはこちらのほうが優っていると感じました。

かといって、柔いというわけでは無く、キッチリと反力が戻ってきます。確かに40km/hを超える辺りからパワーに負けるような感覚も出てきますが、ホイールがC24であるのもその特性を加速させているように思います。

オーナーは完全なヒルクライマー。この自転車もヒルクライム専用マシンと言い切っているほどです。事実、40km/hまでなら現在考えられるアッセンブルとしては最強とも言えるかもしれません。トータルバランスに優れており、貶す部分が見つかりません。

逆に、スプリンター寄りの脚質である貧脚の僕であるならば、純正でアッセンブルされているキシリウムエリートのような硬めのホイールを合わせて使いたいトコロです。レーシング3かレーシング5辺りを入れると50km/hくらいまで伸びるかな?と感じました。

コスミックカーボンかレーシングスピード辺りを平地用のホイールとして持っておくと1台で色々出来そうな感じの突出したアホさ、変態さが無くてつまらない優等生バイクですね。

細部の形状を見ていくと…


何処かで見たことのあるシートチューブ集合部…


それとなく中華臭のする独特な形状をしたシートポスト
*これ、エルゴン製なんですね。


この!フォーク!どっかで!見たこと!あるよ!
キャノ◯デールじゃん!これ!

左右非対称チェーンステーは最近の流行りですね。


ピナレロの内部資料?によれば、曲げてある部分の積層に工夫があるようですねw

ダウンチューブのボックス断面形状や扁平なトップチューブ、BB周りのボリュームなど最近のトレンドを全てぶち込んだ感があるレーサー向けバイク。というのが結論です。あまりにも理にかないすぎているというか、もうちょっと冒険しても良かったんじゃないの?という感想しか出てこない、正真正銘の優等生ですね。カラーリングが中二病丸出しで僕は大好きです。

久しぶりに、乗った後「やばい。これ欲しい。」という感想を抱きました。

お金があったら即買いしてるレベルで気に入りました。

一方、オーナーも僕も体重50kg代と軽量級なのですが、重量級のライダーが乗ったらどう感じるか…というのも率直な感想としてあります。ウェブサイトに「「レーサー・オブ・ザ・イヤー2013」(Le Cycle)、「レーサー・オブ・ザ・マンス」(Vélo Magazine)、「卓越した性能」(Pro Cycling)、「素晴らしい」(Road Bike)、「信じられないスコア 、テスト勝者」(TOUR)」とあるので、サイズ毎に剛性を調整しているのかもしれませんね。

そして、このバイクを見て痛感したのは、良くも悪くも一つの完成形に近づいているのだな…と。新規に金型を設計出来る工場が少ないのも一因かもしれませんが、面白みが薄れてきてしまったな〜と。もっと独創的な形状のフレームが出ても…とは思いますが、FEMなどの解析により導き出された最適な形状が今のトレンドを作っているのかもしれませんね。

カーボン成形技術や樹脂の性能向上により自由度が上がった結果、各社のフラッグシップモデルが非常に近しい形状になってしまう…というのは正にF1そのものですね。自分が過去に書いた記事を思い出して色々と考えてしまいました。

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