2013/12/02

Bianchi 2014年モデル(ロード編)

サイクルモードで見てきて気がついたことなど

何から書いて行きましょうか。とりあえず、先にアップしていた「サイクルモード2013(Bianchi編)」の写真を見ながら書いていきます。

今年のビアンキを見て受けた印象は「ようやくキメラバイクを脱したか…」というものでした。

今までのモデルはオルトレを筆頭に、部分ごとに分けると何処かで見たことがある形をしていたのは周知の事実でしたが、今年は「あれ?相当変わりましたね…」と素で言ってしまうというレベルで変わりました。ということは、形状が違う為、構造剛性が向上している事が予想されるので、相当なテコ入れをしてきたようです。

解りやすい例なのでオルトレをベースに話を進めて行くことにしましょう。

オルトレはオルトレ→XR→XR2とモデルチェンジしています。便宜上、最初のオルトレを無印としましょう。無印は重量は軽いものの、剛性が無く、反応性が良くないというインプレッションが多いフレームです。個人的には剛性不足は感じませんが、解りやすい気持ち良さのあるフレームでは無いのは事実です。XRになり、積層を変えてヘッド周りとBB周りの剛性不足を補おうとしたものの、まだまだ剛性が足りていないという話でした。その解消の為にはプライ数を上げる必要がありますが、重量増に繋がります。昨今の重量バトルはもちろん、ビアンキは昔から軽さ>剛性という考え方を持つメーカーなので、首脳からGoサインは出なかったはずです。プロレベルではもちろん、アマチュアライダーレベルでも剛性不足が指摘されていたので、金型の新造による根本的な設計変更は必須だったと考えられます。USST(ウルトラシンシートステー)など基本的な思想は変わっていませんが、設計は大きく変わっています。なので、ぱっと見はそこまでの変化は感じられません。が、よく見ると解ります。ようやく他者のフラッグシップモデルと肩を並べたと言っていいでしょう。

同じように、インフィニートもインフィニートCVになったことで金型が変更されているようです。先代の928(CentoStrade)からキャリーオーバーされていたリア三角がようやく変更されました。空力と剛性バランスの最適化を意識していることが一目で解るヘッドチューブとダウンチューブの造形。シートステーとシートチューブの集合部分にも相当手が入っています。

今期から電動/ワイヤー式を共通のフレームとして販売開始したのもユーザーサイドから見ると非常にありがたいと言えるでしょう。7970が市販開始されてから4年。流石に電動外装はダサくなってきています。電動コンポのフィーリングがあまり合わず、ワイヤー式コンポに変更するユーザーも少数ではありますが一定数存在するのも事実なので、今後もワイヤー式コンポに対応するフレームが生産されることを望みます。

既にアナウンスされていた、2014年の新しいTTフレームは未だ発表されておらず、従来のPICO CRONOが展示されていました。フロントフォークが細かく年次改良されていますが、設計は大きく変わっていないため割愛します。

アルミ製TTフレームは展示がありませんでしたが、2013年からトップチューブ断面が三角形になるなど地味に改良されてきています。売れもしない自転車の改良かぁ…と思いますが、元々少数生産なので改良速度も早いのかもしれませんね。この辺りは金型が無い金属フレームの利点かもしれません。



他に気になったのは新しいFrecciaというモデルです。ツイッターでもチラッと呟きましたが、この中堅グレードのバイクにFrecciaという名前を持ってくるのは如何なものかと…。Frecciaとはイタリア語で「矢」を示す単語であり、ビアンキにとっては非常に重要なネーミングです。

モーターサイクル史上に残る名車であるフレッチアチェレステ(Freccia Celeste)は世界初のベベルシャフト型エンジンを搭載するモデルです。1920年代〜30年代にかけてGPレースで闘った生粋のサラブレッドです。


後に、2006年にそれまでのEV3をハイドロフォーミング加工して改良されたモデルに名前が引き継がれましたが、生粋のレーシングマシンに与えられる名前です。


そのような歴史的に重要なネーミングであるフレッチアというモデル名をこのようなミドルグレードのバイクにホイホイと使ってしまって良いのか…個人的に非常に疑問に思います。事実、ポルシェのように「カレラ」というモデルネームが全車種についてしまった例もあるので、容易に判断出来ることでは無いですが、僕としては違和感を覚えました。

全体的にカラーリングが一新されており、エントリーロードであるVia Nirone 7もフォントが変更されました。


賛否両論あると思いますが、こういったポップ路線も悪く無いですね。(僕が買うことの無いモデルなので完全に他人事ですw)

他にもインテンソやらインプルーソ、センプレproもありますが、この辺りは特筆すべき事も無かったのでパスです。個人的にはインテンソが無印インフィニートの改良版って感じで凄く良さそうに見えました。何となくですが、インフィニートCVは生産数が限られる気がします。

いつも通り全部が入荷未定らしいので、欲しい人は早めにオーダーしたほうが良いですね。(年内にオーダーすれば、来年のいつかには絶対に来るとか来ないとか。安定のビアンキクオリティですw)

2 件のコメント:

  1. Oltreは完成車の写真だけではフォークまわりとBBの規格が変わったくらいしか違いが読み取れないのですが、間近でみると変わったところがたくさん見つかるのでしょうか?

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    1. Shuさんどうもです。そうなんです。写真では解らないレベルの細かい仕様変更が数多くなされているようです。トップチューブやらダウンチューブやら、実際に触ってみると「あれ?こんなんだっけ?」という感じです。

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