2012/08/02

2012 London Olympics Cycle Time Trial

大方の予想通り、Wigginsの圧勝に終わりましたねw。

トニー・マルティンが健闘し、2位に入ったのはTTアルカンシェルの意地でしょう。

フルームの3位も予想通りですね。やはり今年はWigginsがGB(SKY)の絶対的なエースだった事を再確認しました。

さて、そんなことは個人的にはどーでも良くて(予想通りだったから)、気になるのは前回の記事でも触れた”例の謎バイク”ですw。



前回の記事に追記しましたが、このモンスターバイクには明らかなアドバンテージがあるのでしょう。

さて、あの後色々なページを読んでいて、幾つか解ったことがあるので纏めておきます。

・製造メーカーと設計(製造者)について

どうやら、メトロン社(Metron Bikes)という会社が製造しているようです。メトロン社に関しては非常にデータが少ないのですが、製造に関わっているDimitris Katsanis(上の写真の右端の人)という人物については幾つかの有力な情報があるため、記載しておきます。
ソースはコチラ→http://www.guardian.co.uk/sport/2008/aug/02/cycling.olympicgames2008

Dimitris Katsanisは元々はチームスプリントのギリシャ代表選手だったようです。その後、スポーツ工学とカーボン制作を学びMetron社を立ち上げ、クリス・ホイやクレイグマクリーン、ジェイソン・クアリーにフレームを供給したようです。選手の実物大足型モデルを利用した風洞実験用装置を開発するなど、空力性能を最重要視してR&Dを行なっているようです。ちなみに、KatsanisとGBチームはタイヤの転がり抵抗やハブのナロー化(オブリーがオールド・フェイスフルで採用した方法)、チェーンの抵抗など様々なファクターを分析した結果、最も効果的(というか、設計からやらないと意味が無い)な空力性能の向上に取り組んだようです。

マイク・バローズ(LOTUSの設計者、後にGIANTでスローピングフレームを設計)がイギリスの有名な自転車設計者として知られていますが、彼にはカーボン製品の製造技術が無く、その技術を持ったKatsanisが”架け橋”となったようです。

初期はLOTUSのような(僕はCORIMAのFOXと似ていると感じていますが)自転車を製造していたようです。海外のフォーラムでも幾つかスレッドが立っており、知る人ぞ知るビルダーのようです。
海外フォーラムの記事はコチラ→http://www.timetriallingforum.co.uk/index.php?showtopic=8116

PhD(博士号)も持っているようで、カーボンと空力のスペシャリストですね。
プリマス大学でも教えてるっぽいです→http://www.plymouth.ac.uk/pages/view.asp?page=34272

ちなみに、こんなページも引っかかってきました…。顔を見る限り、同一人物っぽいんですが…ねぇ…(-_-;)
http://www.human-voice.gr/en/l8_contact.html

・Boardman Bikesとの関係

上に貼った写真を再度貼りましょう。左端がBoardmanBikesのCEO, Alan Ingarfield、真ん中はChris Boardmanです。で、右端がDimitris Katsanisです。

確実な情報として、ボードマンとKatsanisはGBチームで同時期に活動しています。よって、明らかに知識は共有されています。
この自転車(Boardman Bikes AIR TT/9.8)、ボードマン本人がデザインしたかのようにHPには書かれています。が、海外の有名なサイト、bikeradar.comのインプレッション記事にはKatsanisがデザインしたと書いてあります。というか、かなり似てますよ、コレ…。色とペイントで解らないですが、ほぼ同一と言っても過言ではありません。

Boardman Bikesというメーカーからの公式アナウンスが現段階では無いため何とも言えないんですが、多分GBチームの自転車はこのバイクとほぼ同一だと考えて良いでしょう。使用されているコンポーネントを見る限り、ワルサーのような特殊な規格は採用していないと考えられます。

かなり欲しいバイクですが、結構なお値段がしますので何とも言えないですね(-_-;)


と、いうわけで追加情報を纏めてみました。

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