2013/09/09

アメリカンブランドの隆盛

伝統は無い。だから強い。



以前、イタリアンブランドについてグダグダと管を巻きました。今回はアメリカンブランドに絡んでみましょう。

最近のアメリカの流れを見ているとNAHBSのイメージが強く、ハンドメイドバイクが熱いように見えますが、トレックもスペシャライズドもキャノンデールもアメリカのブランドです。(スコットはスイスのブランドなんですが今回登場します。)

この3つのブランドの中でスペシャライズドだけは異色ですね。元々、代理店のようなことをしていたのが上手い具合に自社ブランドを確立し、今に至っています。

キャノンデールは複雑なブランドです。以前書いたEVOについての記事でちょこっと触れていますが、2度倒産しています。その辺りの経緯というか、その後のスコットとの絡みはこのブログの幾つかの記事を読んで頂くのが面白いかもしれません。

SCOTTに負けちゃいけない
FLASH物語(前編)

スコットのアディクト、CR1、FOILは素晴らしい自転車でしたね。死にかけたブランドが確実に息を吹き返したのを感じられるインパクトでした。

グダグダ言う外野を独自の設計や味付けで黙らせてきたという点において、僕はキャノンデールを高く評価しています。2010年から本格的に台湾へ生産ラインを移したCAAD9の性能、台湾だからこそ作れるCAAD10、この2つのモデルは性能(と価格)をもってキャノンデール=HANDMADE IN USAの図式を壊したのです。

経営陣が変わったキャノンデールが失ったものはHANDMADE IN USAのステッカーだけ。そう言い切ってしまっても良いのかもしれません。何処かのブランドとは違いますね。残念なことに。

いずれのブランドも同じような方向性でブランディングを行っていますが、心情的に応援したくなるのは間違いなくキャノンデールでしょう。


TREKは最近では見境無くなってきていますね。マドンの名前を下位グレードまで広げ、台湾生産であることを隠そうともしていません。ゲイリーフィッシャーブランドをTREKのシグニチャーモデルとするなど、ブランド全体のリマッピング(こういう言い方が正しいか解りませんが)を行っているように思います。

Domaneを見ると「やっぱりTREKは凄いわ…」となるんですが、最近のマドン2.1などを見ると「えっ…」と感じてしまうのも事実。この辺り、ユーザーをどのように誘導するかがブランディングとしては重要なのかもしれませんね。アルミのマドンはアルミマドン…アルマゲドン…とか言い出すアホ(私です)も居ますし><

とは言え、TREKのハイエンドモデルは事実非常に高性能なのと、販売店の囲い込みによってアフターサービスがそれなりに手厚いのでレース活動を行っている人には良いのかもしれません。この販売店の囲い込みが良い事なのか悪い事なのかは解りませんが、ユーザー(と小売店)が恩恵を受けることが出来るのであれば良いのでは無いでしょうか?

エントリーグレードも、コスパを考えると非常に優秀です。TREKのデザインが嫌いでなければ非常にオススメ出来ると思っています。

後述するスペシャライズドの後を追っかけているだけの可哀想なブランドだなんて言っちゃいけませんよorz


スペシャライズドはそのルーツからも解る通り、”売る”ことに長けたブランドであると感じています。明確かつ圧倒的なセールスポイントを全ての商品に設定し、販売店が最小限の労力で最大数売ることが出来るシステムを確立しているように思います。

自転車本体しかり、用品しかり、「スペシャライズドじゃないとダメ。」とユーザーに言い切らせてしまう構図は素晴らしいものだと思います。

これはマーケティングが上手いだけでは到底実現することが出来ない境地であり、その背後で莫大な研究開発費が投入されていることも解ります。常に業界の牽引者となる姿勢は尊敬を隠し得ません。

が、TREKと同様、販売店への負担がかなり大きいこともよく知られている事実であります。流通の無駄を省き、徹底的にコストカットされていることが解ります。ビジネスとして見るのであれば仕方のないことなのかもしれませんね。


内容的には竜頭蛇尾な記事ですが、元々はキャノンデールとスコットの流れが面白かったので書こうと思った記事なので、この辺りで勘弁してください(苦笑)

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