2012/02/11

WELD ONE(OGRE cycle) Handmade Titanium Bicycle

とりあえず、この写真を見て下さい。


バイクに乗る人なら解ると思いますが、チャンバーとかマフラーの溶接技術を自転車のフレーム作りに転用?したような構造になっています。こういうチャンバーって高かったなぁwww。ポリーニとか凄く欲しかったけど買えなくてRipsを使っていたという過去もあります。

通常、チタンは加工しにくい素材として有名ですが、WELD ONEはチタンの加工に関しては素人目から見るかぎりは自由自在なようです。

チタン合金に関しては全く詳しくないので、僕は触れない事にします。とりあえず、すご~くすご~い素材らしい。うん。

溶接は素晴らしいの一言につきます。溶接の全国大会で表彰台に登る(もちろん京都府の代表、関西では1位)など、日本でトップクラスの溶接技術を持つそうですが、物凄く丁寧に溶接されています。更に、難しいとされているチタンの削り加工に関しても飛び抜けていて、例えばパナソニックがBBにはアルミスリーブを挿入し、それにタップを立てているのに対して、WELD ONEではチタンに直接タップを立てるそうです。これは、僕が長澤まさみと結婚出来るくらい凄い事ですね。


とりあえず、チタンの加工技術の凄さは僕の理解の範疇を超えていました。今までの一般的なチタンの前提の殆どが覆されているような気がします。

一応、ロード/MTB/ミニベロ/トライアルバイクと展示してあったので、ミニベロ以外は全て乗ってきました。


まずはロード

乗り味はチタンバイクそのものですが、コンフォートカーボンロードとチタンバイクを足して2で割った感じ。とにかくしなります。BB部分が揺れる感じが解るくらいです。とにかくウィップ感があります。レースで使う事を考えると、ちょっと柔らかい(もっと反発が早くても良い)と思うのですが、ファンライドには丁度良いように感じます。低級グレードのカーボンバイクと同じくらいしなるのですが、腰砕け感は全く無く、乗っていて気持ちが良いバイクだと思います。現代のカーボンロードとはちょっと違う方向性で作られたバイクですが、使いこなせば武器になると思います。じっくりと付き合うと、凄く面白そうなバイクです。でも、個人的には苦手なタイプのフレームです。ちなみに、リアのチェーンステイとシートステイの曲げ加工がエグイくらい綺麗なのですが、もしかしたら一部のホイールと干渉するかもしれないです。実際に試していないので解らないですが、以前Cerveloでカンパとフルクラムのホイールが使えない次期がありましたが、それと同じような事が起きるかも…です。購入を検討する際は確認しておいたほうが良いかもしれないです。

(下書き時の書き加え)
後から冷静に思うと、試乗車のハンドル/ステム/フォークの剛性とフレームの剛性のバランスってどう考えられているのかな?と。どこのフォークかは解らないのですが、フォークが硬くてフレームが柔らかい(ある意味、僕のCentoStradeみたいな感じ)かな?と感じたり。あくまでも個人の感覚なので、よく解らないですが、この辺りはトータルで煮詰めていくともっと良くなるかなぁ、と。チタンのフレーム自体、凄く趣味性の強いモノなので、開発コスト的な問題でこの辺りをどこまで煮詰めるかというのは非常に難しいと思います。中の人のロードに対する話はもっと聞きたかったですねw。
書きたい放題書いてますが、ちょい乗りしかしていないので真のポテンシャルは解りません。

【追記】
このフレームが「コンフォートカーボンロードと似ている」というコメントがシルベストのブログにもありました。やっぱそんな感じ。乗ると速いフレームですね。


次はMTB

ロードと同じく、とにかく捻れます。この特性はロードでは僕は嫌いなのですが、MTBでは最高だと思います。ガシガシ漕いでもトラクションがかかる(フレームがホイールを地面に擦り付ける)ので、王滝のようなジープロードでは最強かと。感覚としては、キャノンデールのスカルペル並みにリアがグイグイと地面を掴んでいくような感じ…かな?29er/26/クロモリ/アルミ/カーボン/フルサス/リジッドなど色々とオフロードで乗りましたが、リジッドフレームでここまでトラクションのかかるバイクは記憶に無いです。メーカーの人曰く、「ジープロードで轍から轍にサクッと移動出来る」という話でしたが、これは確かにそうだと思います。29インチだと何も考えなくても轍から轍の移動はサクっと出来るのですが、26インチは本当に疲れます。最悪、バニホするのが一番早かったりするのですが、このフレームは26インチなのにその走破性は29インチに肉薄するような気がします。MTBだけはメーカーが「究極のフレーム」と言っていますが、これはガチだと思います。王滝で使ってみたいと心底思いました。アホな僕は、メーカーの意図も解らず「もっと硬くして欲しい…」と言ったのですが、「トラクションを稼ぐためのしなり」という説明を聞いて納得です。登りでも下りでもアドバンテージになりますからねぇ…。しかもフレーム重量は1590g前後と重く無い(僕の基準では)です。ちなみに、試乗車のサスセッティングが僕にはドンピシャで凄く乗りやすかったです。


リアステーとかもヨダレが垂れるほどカッコイイwwww


最後にトライアルバイク

そもそも、このブースに行ったのはトライアルバイクが置いてあったから(単に乗ってみたかっただけw)だったのですが、凄い実績があるようです。全日本チャンピオンとかにも供給しているらしいです。全く分野違いですし、そもそも最近ようやくバニホ的な何かが出来るようになったレベル(バニホの練習を始めてから5年かかった)の人間なので何もえらそうな事は言えませんが、トライアル車だからいきなりトリックが出来るわけでは無いんですね(シミジミ)。色々と中の人にアドバイスを頂いたのですが、僕はな~んにも出来ませんでした(白目)。そもそも、サドルが無いと体重を何処にかければ良いか全く解らないというwww。

僕の愚痴はこれくらいにしておいて、上手い人の動画を見れば良いと思うよ!一応、顔は映らないよう努力してますw。

蒼さん(ずっと「すっごい(この自転車はトリックが)やりやすい!」と連呼されてました)

中の人


チタンはアルミとは違って、岩に当ててもそこから裂けるように割れる事が無いそうです。プロがワンシーズン使ったバイクが試乗車だったのですが、確かに傷が沢山あるだけでした。これはチタンの摩擦抵抗が非常に低い事に起因しているようで、チタンはぶつけても大丈夫だそう。だから、TREKとかBianchiとか最近はMTBのダウンチューブにチタンの板を貼るんだな~と納得したんですが、そりゃフレームを全部チタンで作れば壊れませんね。

と、トライアル初挑戦だったんですが、ちょっと面白いかも…と思っています。

この後、NRSに行く予定があったので、非常に慌ただしいブース訪問でしたが、乗ってみたい/使ってみたいと思わされるメーカーでした。

ちなみに、お値段はかなり良心的。例えば、チタンフレームをアメリカの有名ビルダーにオーダーすると大体50万くらいするのですが、WELD ONE(OGRE cycle)は40万弱くらい。アメリカのビルダーでWELD ONEと同等、もしくはWELD ONE以上の溶接技術を持っていて、それを自転車のフレームビルドに応用しているメーカーは無いんじゃないでしょうか?それを考えると、「安い!」とは思うのですが、やはり40万というのはポンと出せる金額では無いのも確かです。しかし、アメリカのビルダーと不自由な英語でやりとりをしてオーダーするよりも、日本のビルダーと母国語で詳細のセッティングまでツメられるのは明らかにメリットになります。チタンバイクを考えている人は候補に入れてみるのも良いかもしれません。

書きたい放題書いてますが、試乗車のサイズが僕に合っている事は殆どあり得ない為、あくまでもチョイノリのイメージです。適正サイズのフレームに長時間乗ったら全然違う感想になるはず。フレーム特性的にはもっと良いインプレッションになるように思います。

個人的には、こういった「メカニカルグリップ」の多いバイクはシクロクロス向きだと思っています。MTBのようなトラクションの掛かり方って武器になるんじゃないかなぁ?ということで一言。

シクロクロスフレームマダァ?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン

2 件のコメント:

  1. 通りすがり2012/02/11 13:45:00

    長澤まさみで吹いたwww

    すげーチタンフレーム欲しくなってきたー!!!特にMTB!!

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    1. ど~もです。笑って頂けたようで嬉しいです。黒木メイサタソが売り切れた今、僕には長澤まさみしか居ない…www

      チタンフレームは1台で良いから欲しいフレームですねぇ…。Bianchiが生産を辞めてしまったので、こういった国内ビルダーの自転車も視野に入ってwktkする毎日ですw

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