2012/03/06

NOKON konkavex system

最近、某海外通販のおかげで金額と入手性の面で手に入れやすくなりましたね。
数年前から愛用していますが、そのメリットとデメリットに触れていこうと思います。

NOKONは元々はT-Mobile(先日消滅したHTC-Highroadの前身)のメンバーが使っていたパーツです。そもそもは旧型STIレバーの触角部分をバーテープ内に巻き込む事が出来るアウターワイヤーとして使われていたと記憶しています。ツァベルが愛用していたのですが、後にウルリッヒも好んで使用するようになりました。

製造はドイツで行われているようです。元々は建築用のワイヤーメーカーであるカールスタールというメーカーが生産しているみたい。インナーワイヤーに関しては合点がいくのですが、アウターもカールスタールが生産しているのでしょうか?この辺りはNOKONがドイツの会社であり、重要な部分はドイツ語で書かれており、全くドイツ語が解らない僕はお手上げw。

NOKONのメリットは

・アウターワイヤー自体の反発力が無い為、ハンドルが異様に軽くなる。
・アウターワイヤーが縮まない為、ブレーキタッチが向上する。同様に、シフト(特にフロント)速度が上がる。
・アウターを構成しているピースは半永久的に使用可能。
・アウターを構成しているピースの中に通すライナーはテフロン製であり、これによってワイヤー引きが軽くなる。
・一部のコンポメーカー純正アウターよりも軽量
・インナーワイヤーにグリスなどのケミカルを塗る必要性が無くなり、ワイヤー引きのタッチが長期間変わりにくい。

デメリットは

・理論上は縮まないはずなのだが、初期縮みが微妙に発生する。
・長さがピース単位で調整可能な為、理想的なワイヤー長を求めると作業時間が膨大になる。
・同様に、ピースの配置や数色混ぜるなどのカスタムが可能な為、凝りだすと永遠に作業が終わらない。
・中のライナーが摩耗した場合、再度組み直しが必要となる。
iLinkと比べれば重い。

といった所だと思います。

自分はロード2台(1885,CentoStrade)とTTバイク(D2)に使用していますが、CentoStradeがリアブレーキアウターがフル内蔵な事もあり、2台分+αのピースで3台分組めています。最初から数台に組み込むつもりなら、金銭的な負担は思っているよりも少なくなります。

ある程度のメンテフリー性と圧倒的な性能が手に入る為、愛用しています。

偶に言われる、「NOKONにしろiLinkにしろ、アウターのピースの継ぎ目でライナーが薄くなってしまい、最終的にライナーに穴が開く。」という話ですが、確かにその通り。しかし、ノーマルのアウターの寿命に比べると圧倒的にメンテナンスのサイクルは長くなる為、僕はそれはデメリットだとは思っていません。ワイヤー長を詰めすぎるとこの傾向は強くなるように感じます。こういったピースを繋ぐタイプのアウターはアウター自体が柔らかい為、かなり無理な長さまでワイヤーを短くしてしまいがちなのです。気持ち長いかな?という長さで丁度良い事が多いと感じます。

ちなみに、ゆっきーやNRSの橋本さんによく言われるのですが、プロがメーカー純正のシフトアウターをキッチリと処理するとNOKONと同等のタッチと引きの軽さを手に入れる事が可能です。というか、引きの軽さだけならノーマルのアウターワイヤーのほうが軽くなるでしょう。しかし、グラインダーが必要だったり、その処理にテクニックが必要な事を考えるとNOKONはアマチュアメカニックには”ある意味”優しい機材だと言えるかもしれません。

ノーマルのワイヤーをキッチリ組むのも良し。NOKONでピースと戯れるのも良し。

だけど、iLink。てめーはダメだwwww。

2 件のコメント:

  1. ゆっきー2012/03/08 0:15:00

    最後の一文が、愛用してる藤原氏らしかぬ台詞w

    後、ちょっと追加で。
    ノーマルでも確かにキッチリ処理出来れば引きの軽さは互角って話しましたけども最近流行りのショートリーチハンドルや最近のシマノ・スラム系のブラケットには積極的にNOKON推しで行きたいですね。
    リーチが短い=ワイヤーの取り回しがキツくなる為NOKON系のしなやかなアウターケーブルがかなり有利になると思います。

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    1. だって、iLink買っちゃったんだもんwww

      追加サンキュ。
      非常に納得出来るね

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