彼の成功を支えたのはBianchiであった。
Carreraに乗っていた時期もあったが、黄金期にはBianchiに鞭を入れて山を駆け上がった。
なぜそんなに山岳で速く走ることができるのかという質問に「一秒でも早くこの苦しさから解放されたいからさ」と答えたことでも有名である。
マルコ・パンターニのBianchiは有名である。
彼の在籍したメルカトーレウーノカラーである黄色をワンポイントに使った黒色のバイクが一番有名か。
彼のBianchiのカラーリングには色々なバリエーションがあり、僕自身、彼の全盛期には自転車競技の魅力に取り付かれていなかったため、あまり詳しくはない。
彼のヒルクライムは特徴的である。
シッティングでは歯を食いしばり、上を向いてペダルを踏み続ける。ダンシングの時は現在の主流からは外れている、ハンドルのドロップ部を握り締めてギアを踏んでいく。彼のケイデンスは意外にも高く、100~120の間で走っていた。
さらに、彼のフレームスケルトンは独特の形状をしており、ハンドルのドロップ部を持った状態で「かかりが良い」ようにシートアングルが立っていた。よって、ポジションもロードレーサーのそれではなく、ピストバイクのポジションに近いと言われている。
彼の自転車は、MEGA PROといわれる大径アルミパイプを組み合わせてできた「高剛性」なバイクと思われがちであるが、実際は超軽量なコンフォートバイクであるとの声が多い。これにはいくつかの理由があるが、彼の体重や当時のアルミ加工技術などが挙げられるのではないかと私は思う。
彼は身長172cm体重57kgと、軽量級の選手であるため、ガチガチのアルミフレームでは疲労が溜まってしまい、ステージレースにおいて不利であったということが考えられる。さらに、当時はアルミ全盛期であり、アルミバイクは硬いモノという事が常識であった。それを打ち消したのがキャノンデールなのだが、残念ながらキャノンデールのCAADシリーズはパイプが薄いため、取り扱いにかなり注意する必要がある。
ちなみに、彼のバイクはとても軽く、7kgを切っていたようだ。Bianchiはマルコが軽量な選手であることを最大限利用し、ガチガチでない軽量なフレームを彼に作ったのであろう。
2008年現在、彼以降ダブルツールを成し遂げた選手はいない。
次もBianchiでダブルツールが成し遂げられると嬉しいなぁ…
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